九州大学芸術工学部・綿貫茂喜教授らの研究が熊本日日新聞(2004年11月2日付)にて紹介されました。
九州大学芸術工学研究院の綿貫茂喜教授(48)らのグループが1日、阿蘇郡小国町の小国中(松野孝雄校長、302人)で小国杉の人体への影響を調べるため科学的データを採集した。今後2週間に1度のペースでデータを取って来年3月までにまとめ、小国杉のブランド化に生かす。
綿貫教授らは、町の第三セクター悠木産業の協力を得て純小国杉製の机といす39組を用意。(1)純小国杉製の机といす(2)鉄と楠合板でできた新品の机といす(3)従来使用していた机いす―で授業を受ける1年生3クラスで、保護者の同意を得た99人を対象に調査。この日は、だ液に含まれるストレスホルモンなどの量や、教室内の空気成分、生徒の血圧と心拍数、心身状態などについて調べた。
同研究院と町が進める「小国ブランドづくりのための共同研究」の一つ。同大学農学部でも小国杉と他の杉の成分比較を行い、小国杉が人体に与える化学的特徴を探す。
綿貫教授は「木や森林が人体に与える影響についての化学的データは少なく、小国杉から出るにおいや手触りが人の体にどんな影響を与えるかを調べ、ブランド化に生かしたい」と話している。