九州大学芸術工学部・安河内教授、綿貫教授の研究が朝日新聞(2004年10月20日付朝刊)にて紹介されました。
森林浴が人体に及ぼす効果についてホルモンの分泌や脳の活動状況などを調べた結果、森林浴で人体は生理的にリラックスした状態になる――。産学官でつくる「森林セラピー研究会」が行った実験結果を研究会の事務局を務めた国土緑化推進機構(林野庁の関係団体)が発表した。同機構は「森林の癒し効果が医学的に測定されたのは世界でも初めて」としている。
実験は7月下旬、千葉県の森林とJR千葉駅前で実施した。精度を高めるため、6人ずつ二つのグループに分かれて、2日にわたって森林と駅前の雑踏を体験した後に測定、個人差が実験結果に表れないようにした。
森林にいた人は駅前の雑踏の中を歩いた場合に比べて、唾液中のストレス物質の濃度が低下。さらに、脳の中で思考や記憶をつかさどる部分の活動が落ち着くことも確認された、という。