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システムによる感性科学領域の拠点化のためのプロジェクト

今日、正解は高度に科学技術が発達し、人間を取り巻く環境等は一見高機能化を遂げている。しかしながら機械的世界観の故に人間不在といわれ、不快感に悩まされ、切れる子供、暴力等現在社会が内包する諸問題が発生し、人間に負の影響をもたらしている。

このような状況を払拭するために芸術工学は「技術の人間化」を目指しているが、それを推進するためには理性と感性という2つの特性を有する人間を詳細に知る必要がある。理性と異なり非言語である感性は自然科学の研究対象と成り得なかったため、感性の客観的評価検討は無い。快・不快、美しさという感性・感動を科学的に解明し、その成果を我々を取り巻く様々なデザインに反映することが現代高度技術化社会を人間性豊かな安全で活気溢れる社会を再構築するための最重要課題である。

感性は脳活動の一つである。本研究院では世界最大規模の環境適応研究実験室内の人口気候室で脳波や事象関連電位を用いて感性・感動に関する研究を行っているが、まだ不明な点も多い。感性・感動およびそれに伴う自律神経反応をより詳細に検討するためには、外的刺激に対する脳の反応部位および血管、心臓や筋肉の動的変化をより測定可能な装置(fMRI)を導入することが不可欠である。また、人間の500万年、あるいは脊椎動物としての4億5千万年の進化の歴史を考えれば、環境適応の視点から感性・感動を研究しなければならない。

本研究院の環境適応研究実験施設とfMRIとを有機的に融合することは、感性情報に基づく人工環境デザインの世界的研究拠点を目指す本研究院にとって極めて有用である。これらの人工環境デザインのもととなる基準作りを始め、人間にとって真にやさしい高機能付加価値製品群の開発に貢献するため、fMRIを駆使した研究推進を図る必要がある。これらの研究開発は技術立国としての日本の再隆盛に大きく資すると共に、機会的世界観に代わる新しいパラダイムの創生に貢献する。

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